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【The 仕事人 of the year 2018の受賞者のご紹介】井戸 伸治さん

蓋を開けた瞬間、ふわっと広がる湯気の後から、焼津産の本枯れ節でとった出汁が優しく香る。澄んだ吸い地の中に鎮座するのは、黒い椀に映える純白のしんじょう。帆立ベースのタネに地場のアマダイをまとわせた創意あふれる仕立ては、目と舌と心を優雅に満たしてくれる。「お客様もここでしか食べられないものを求めて来ますから、地のもの、天然ものを使うことを重視しています」と井戸伸治板長。言葉通り、月替わりの会席膳には、伊勢海老や金目鯛のほかアカムツ、クロソイなど、伊東港で揚がった希少な鮮魚が満載だ。その一方で力を入れているのが、三島や地場産の野菜たち。刺身を飾る彩り豊かなツマはもちろん、今一番お気に入りという九条ネギも、実は地元の郷組で有機栽培されたもの。そんな、さりげないけれど細部までこだわった丁寧な仕事は、板長の真骨頂。幽玄な森の中に構える老舗旅館に、美食を求めて訪れる客人が多いというのも納得だ。静岡食材を使ったメニュー和会席コース、フグ料理、和朝食この店で使っている静岡食材伊勢海老・金目鯛・アカムツ・アマダイ・クロソイ・ナマコなど地場魚介(伊東市)、本ワサビ(河津町)、静岡メロン(焼津市)、桜海老(由比)、九条ネギ・長ネギ・サトイモ・大根・白菜ほか有機野菜など(伊東市・函南町)

仕事人

井戸 伸治

アバリゾート 坐漁荘

伊東市出身。高校卒業後は一年間別の仕事をしていたが、学生時代にアルバイトをしていたホテルの調理長に誘われ、料理の世界へ。地元で5年ほど修業した後、東京大手町のパレスホテル「和田倉」で2年間研鑽を積む。その後帰省し、坐漁荘で16年。5年前から板長として腕をふるう。静岡県ふぐ調理師免許取得。「料理人は一生勉強。これからも何でも挑戦したい」とさわやかに笑う板長は、定番は作らず、今なお料理の研究に励む。

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会席コースでは、見事な伊勢海老のお造りも。天城産本ワサビをその都度おろしていただけば、また格別のうまさだ。さらに、頭は朝食の味噌汁で登場するのもうれしい。

浮山温泉郷にある宿は、昨年10月にリニューアル。純和風旅館の形式は残したまま、ヴィラを増築。フレンチや鉄板焼きの食事処も新設された。

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