静岡の食文化を知る
伊豆
ところてん
公開日:2024.01.31
水産物
郷土料理
和食
伊豆半島はところてんの本場であり、国内最高級の天草の産地として有名です。
この天草と、天城山麓の湧水を使い、昔ながらの『煮出し法(直接煮出してそこから天草やその他の異物を取り除くという昔ながらの製法)』を用いて手間暇かけて作られます。
一口食べれば、磯の香りと天然の甘味が口一杯に広がります。
伊豆半島では、約1600年前から天草漁が行われており、ところてんの原料や肥料としても利用されていたといいます。
天草はテングサ目テングサ科であり、主にところてんに使用されるのはマクサとオオブサとよばれるもの。マクサは西伊豆で主に収穫され、柔らかく粘りのあるところてんとなる一方、オオブサは東伊豆で多く取られ、太く硬いしっかりとしたところてんになるといわれています。
伊豆では昔から家庭において、天草から煮て固めたところてんを、突き器で突いて細長く出てきたものを食べ、また駄菓子屋でも販売されていたため、子どもたちのおやつとしてかかせないソウルフードであったそうです。
西伊豆の八木沢海岸では、春から初夏にかけて天草の収穫と天日干しが盛んに行われ、海岸には赤いじゅうたんを敷きつめたような光景が見られます。
〇食材
天草、酢
〇食べ方
天草を水で洗い、水と酢とともに煮る。その液をこして、型に入れて流し固める。その後、突き器で押し出し、細長くなったところてんに三杯酢か酢醤油をかけて食べます。
辛子を添え、青のりを散らして食べたり、きな粉や黒蜜で甘味として食べたりもするそうです。
気軽に軽食やおやつとして食されています。ところてんは、通年生産されているため季節を問わず食されていますが、毎年5月末から初夏にかけて行われる天草漁の時期が旬です。
出展:農林水産省(うちの郷土料理)
【問い合わせ先】
西伊豆町観光協会
https://www.nishiizu-kankou.com/
TEL:0558-52-1268
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