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イベントレポート

【開催報告:多様な食文化への対応に向けた視察研修会を開催】外国人旅行客のおもてなしのため、異国の文化を体感するバスツアー

公開日:2018.01.15

東京オリンピック・パラリンピックの開催に向け、日本を訪れる外国人旅行客が年々増えています。

それに伴い、イスラム教の食事戒律「ハラール」や、ユダヤ教の食事戒律「コーシャ」など、多様な食文化の話題がしばしば持ち上がります。例えば、イスラム教徒もユダヤ教徒も豚肉を食べるのは御法度ですし、イスラム教徒はアルコールも飲みません。また、水産物でもユダヤ教徒はエビやウナギを食べることができません。

このような方々に静岡県の誇る豊富な農林水産物を存分に楽しんでいただくため、県は昨年度から、県内の飲食店や食品関連事業者等を対象とし、多様な食文化への対応をテーマにしたセミナーや調理実習会などを開催してきました。

今回の企画は、多様な食文化の背景を学ぶためのバスツアーです。平成29年10月31日(火)早朝、総勢15名の参加者を乗せた貸切バスが静岡県庁を出発しました。車中では、(一社)ハラル・ジャパン協会代表理事の佐久間朋宏氏が講演を行い、参加者との掛け合いも和やかに、ハラールの基本を楽しく聞くことができました。最初に訪れたのは、日本では最大級のイスラム教の礼拝施設「東京ジャーミー・トルコ文化センター」です。オスマントルコ様式の美しい建物で、広報担当の下山茂氏からイスラム教の歴史や考え方を熱心に説明していただきました。その後は昼食です。パキスタン料理店とエジプト料理店に分かれ、ハラール対応の食事を満喫しました。

次の目的地は、イスラエル大使館です。入館には、事前の身分証提出や厳重なセキュリティチェックが必要となります。中々入ることができない施設の訪問に、参加者の興奮もうなぎ上りです。中では、ヨナタン・レベル一等書記官(さわやかなイケメン。写真をお見せできないのが残念!)から、訪日イスラエル人のニーズや、コーシャの食品市場等についての丁寧なレクチャーをいただきました。静岡県庁に着いたのは夜7時過ぎです。

丸一日の長丁場でしたが、「ムスリムがより身近に感じられた」「イスラエルの事情がよくわかった」など、参加者の評判は上々でした。