お知らせ

イベントレポート

【開催報告:ムスリム旅行客等への対応に向けた調理実習会を開催】ふじのくに食の都づくり仕事人がハラール対応の日本食を実践!

公開日:2018.01.26

東京オリンピック・パラリンピックの開催に向け、日本を訪れる外国人旅行客が年々増えています。

それに伴い、イスラム教の食事戒律「ハラール」や、ユダヤ教の食事戒律「コーシャ」など、多様な食文化の話題がしばしば持ち上がります。
例えば、イスラム教徒もユダヤ教徒も豚肉を食べるのは御法度ですし、イスラム教徒はアルコールも飲みません。また、水産物でもユダヤ教徒はエビやウナギを食べることができません。このような方々に静岡県の誇る豊富な農林水産物を存分に楽しんでいただくため、県は昨年度から、県内の飲食店や食品関連事業者等を対象とし、多様な食文化への対応をテーマにしたセミナーや調理実習会などを開催してきました。今回の企画は、静岡県を訪れるイスラム教徒(ムスリム)が安心して食べられる日本食を作るための調理実習会です。
平成29年12月19日(火)、熱海市の中央公民館いきいきプラザに、料理人や食品関連事業者など約50名の参加者が集まりました。


まず、(一社)ハラル・ジャパン協会代表理事の佐久間朋宏氏が日本におけるハラール対応食の取組の現況について講演を行いました。上智大学でハラール対応の学生食堂「東京ハラル&デリ」を経営する、モハマド・シャーミン氏(ゲスト講師)と掛け合いながら、飲食店現場における実際のハラール対応や、情報開示の重要性などについてお話いただきました。次に、(一社)静岡県専門調理士連合会瑞松会がハラールに配慮した日本食の調理実演を行います。(一社)大阪府日本調理士技能会のハラール調理士認定を取得した4人の料理人が腕をふるい、県産の農産物を活かした5品の料理が完成しました。
どれも、正真正銘の日本食でありながら、食材や調味料などを選び、ムスリムの方でも楽しめるよう配慮されています。


<メニューと調理者>

嶺岡とうふ 蒸し野菜 土佐醤油和え蕪、海老、菜の花、柚子味噌  ・・・猪爪康之氏(瑞松会会長)

鶏くわ焼き ・・・檜山和正氏(同 副会長)

カレイと野菜の甘酢あんかけ・・・塩瀬充伸氏

鯵はさみ焼き ・・・佐藤英一氏

<調理のポイント>

豚肉・アルコール不使用ハラール認証の調味料を使用参加者全員で試食をした後は、静岡市の鮨処やましちさんからハラール対応の鮨の提供方法など、店舗での取組を紹介し、講師からのアドバイスをいただくなど、満足度の高い有意義な場となりました。