静岡の食文化を知る

ぼくめし

公開日:2024.07.05

郷土料理

和食

県内の主な養殖ウナギの産地は、浜名湖周辺と大井川流域の2カ所があり、吉田町は大井川流域の産地にあたります。

吉田町におけるウナギの養殖は、大正時代に度重なる大井川の洪水で稲が育たなくなり遊休水田となった地に養鰻池を築造して、大井川の伏流水を利用したことからスタートしました。

吉田町のウナギは、身が柔らかくて脂のりがいいと評判の品です。

 

「ぼくめし」は炊きあがったご飯にウナギとごぼうを煮たものを合わせた混ぜごはん。その名は太い杭の「木杭(ぼっくい)」からきており、当時、太すぎるウナギが売り物にならなかったため、養鰻場のまかない飯として利用し食べられ始め、それが「ぼくめし」と呼ばれるようになったそうです。

 

昭和30年代後半から、全国のウナギ生産量の4割を占めるほど多く養殖され(※)、大量に捕れて地元では安く購入できたため、ぼくめしは祭りや祝い事の際など多くの家庭で作られていましたが、近年はウナギの値段が高騰し、家庭で作る機会も減ってきています。

※よしまち公社HPより

〇使用食材 

ウナギ、ごぼう、いんげん、米

 

〇食べ方

イごぼうをささがきにして茹で、ウナギは蒸して細かく切る。両者を煮て、炊きあがったご飯と混ぜる。斜め切りにして茹でたいんげんや錦糸卵などを飾ります。

 

出展:農林水産省(うちの郷土料理

#吉田町