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清水クラフトカリー
ふじのくに新商品セレクション金賞
副食
「清水エスパルスドリームプラザにある『はとばキッチン』には、人気のカレーがある。このカレーに独自に開発した鰹節香りエキスと濃縮だしを加えることで、コクが出て後味も良いと大評判に!」これが、清水クラフトカリーの原点です。さらに【清水を「美味しい」で笑顔に!元気に!】の合言葉のもと、4店舗が加わり、個性溢れる5種類のカレーが誕生しました。レトルトパックで、ちょうど良い100gの食べ切りサイズ。いつでもどこでも手軽に召し上がっていただけます。味の虜になる人たちが増殖中です! クラフトベースカリー、オマール海老カリー、ブルーチーズクリームカリー、桜海老とカルダモンのカリー、特製チャーシューたれカリー
受賞・認定情報
ふじのくに新商品セレクション 2023年金賞
商品情報
提供可能時期/最もおいしい時期 | 通年 |
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主要原産地 | |
賞味(消費)期限 | 製造から1年 |
保存方法 | 常温 |
販売店舗
エスパルスドリームプラザ、コラボ店舗4店舗、ホテルルートイン清水インター、駿府匠宿、KADODE OOIGAWA
ECサイト
この商品の生産者
有限会社西尾商店
西尾商店は、だし一筋百有余年。駿河湾を望む蒲原の地で、だしにこだわり続け、厳選した原料と伝統の製法、そして食の安全を極めつつ、美味しいだしをお届けしています。またさらなる味の追求にも余念がなく、こうした努力の甲斐もあって、これまでに数多くの食に関わる賞を受賞。さらに、異業種や産学官の協業による商品開発に取り組むなど、だしの可能性を追求し続けています。
住所 | 静岡県静岡市清水区蒲原4-15-37 |
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TEL | 054-388-2341 |
FAX | |
WEB | https://nishiosyouten.com/ |
生産者インタビュー
削りの技術にこだわるだしの老舗店
おいしい時期の原料のみを使用し、手間をかけることで風味と香りが際立つ。
「西尾商店」で取り扱うだしの原料は多種多様。本枯節、荒本節、枯サバ節、ムロアジ節、マグロ節、宗田節、煮干し、昆布、桜えび、しらす、スルメイカ、椎茸……。主に飲食店向けに販売しています。
たとえば、お蕎麦屋、ラーメン屋であれば、お店の独自の味をつくるため、だしをオリジナルにブレンド。削り方、配合から、どのようにだしをとるかまで、打ち合わせでお店に提案しています。
「値段は決して安くはないですが、しっかりと良いだしがでる。あるラーメン屋で提案させてもらったときは、今までそのお店で使っていただしよりも値段は高くなるけれども、香りが良いだしが出るから少量で済む。結果的にはコストは変わらないけれど、良い味に仕上がり、ご満足いただけましたね」と4代目・西尾透雄さんは語る。
削り節というと、原料をただ削ればいいだけではないとのこと。品質の良い原料を削れば、おいしい削り節ができるのは当然ですが、その原料をいかに活かし、どうすればおいしくふわふわに削れるかも大事なのだそうです。
削るという過程は、材料を圧縮蒸気でふかし、やわらかくした状態で行います。その状態だと水分が多い削り節になってしまうので、機械で熱乾燥させてから袋詰めするのが一般的な削り節の工程だといいます。
「西尾商店」の場合、薄く削る花かつおは独自製法の遠赤外線焼軟機で乾燥具合を調整することで、ふわふわのお花のような削り節にします。厚削りにする場合は遠赤外線の力を使い、遠赤外線効果で中心まで熱を送り込んでから削っていきます。圧縮蒸気を使わず、加水がなく、内側から乾燥させることで、香りと風味が保持されるのです。
この製法を開発したのが、「西尾商店」の先代。この機械を他の削り節会社も導入すれば同じようにできるかと思いきや、実際はとても手間がかかる工程を多数含むため、他では真似できないといいます。
たとえば、いわしの削り節。
原料となるいわしは、良質で油が少ないカタクチイワシやウルメイワシを使用。一年のうちで一番おいしい時期のものを仕入れ、旨みを損なわないように低温冷凍で保存。その後、煮干しは、頭と内臓を除去し、加水したのちに水分を馴染ませ、蒸気にあて熱殺菌してから、再度、削れる丁度に乾燥させ、削りの刃を調整し、削っていきます。この削りの刃の調整が職人の技の見せどころ。均等に削れるよう、刃の出し方を調整していくのです。
ちなみに削った後、ふるいにかけてでる粉がいわしの“だし粉”として商品化され、静岡おでんや富士宮やきそばといった静岡のソウルフードに欠かせない材料になっています。
かつおの削り節であれば、一年を通してつくられている焼津の手火山式焙乾製法の荒本節の中でも、初ガツオが終わり、一番脂が抜けた時期のものだけを仕入れている。西尾商店では、北海道から九州まで全国各地の原料を取り寄せ、現地の気温や乾燥の時期を踏まえ、全部削って食べてみて、一番おいしい時期を知る。そこまでしないと商品として販売しないといいます。
また、カビ付けされた枯丸鯖節や枯丸宗田節などは、中までカビ付けされているので、割って洗い、その過程で骨も全部とります。割って洗わず骨も取らなくても削り節としては商品にできる。しかし、手間をかけることで、よりおいしく、風味もよく、そしてふわふわに仕上がります。そして、そこまでする削り節店は実に希少なのです。
料理人がだしをとるにあたり、かつお節とさば節では削りの大きさが異なると、鍋での調理時間が異なってきます。そうならないように、大きさを揃え、必要に応じて粉砕するなど、なにより料理人が使いやすいように整えているのだそう。
そして、一般消費者向けには、使いやすい粉末タイプのものを開発。そのほかにも、他社ブランドでだしパックの製造などもしています。
農林水産大臣賞を経て、天皇杯を受賞。だしの学校を開校し、だし文化の普及に努める。
「西尾商店」の取引先は、飲食店がメイン。蒲原には、現在10数軒の削り節店がありますが、多くはスーパーや百貨店などの小売への卸しが中心。
「削りの仕事は正直なところ儲からない。西尾商店に入って、だんだんと削りの仕事を知るようになると、だしにこだわるプロ向けに削りをするということのクオリティーの高さについて、実感するようになりました。義父は生粋の削り職人で、こだわりがとても強い。そんな義父が削る削り節は、料理人からご愛顧いただいていました」。
しかし、プロには認められていたものの、一般の人にはなかなか伝わらない。だったら、自慢のいわしの削り節を、きちんとブランディングし、価値づけしていく必要があると透雄さんは考えます。
「まずは品評会に出そうと思いました。最初に出したのは、2012年(平成24年)の第13回静岡県水産加工品総合品評会。最初だったので静岡市長賞受賞でした。義父とともにさまざまな努力をし、2018年(平成30年)には、第64回全国水産加工たべもの展で農林水産大臣賞を受賞。これを契機に推薦をもらい、平成30年度農林水産祭で天皇杯をいただきました。天皇杯は静岡市では初、静岡県内では3例目、全国の削り節業としては40数年ぶり、2社目の受賞でした」。
受賞理由は「いわし削り節の継承とだし文化の普及」。受賞に当たって評価された特色の中に、飲食店経営者や一般消費者向けに「だしの学校」を実施したことがあります。2015年に開校してから、受講者は1000人以上(2024年2月現在)。こども園や小学校から、大学の講義、生涯学習、飲食店のお客さんに向けたセミナー、そして『西尾商店』での開催など、クチコミなどを通じてその輪は広がっています。
「プロが認めるおいしい削り節をつくることができるけれど、それを一般の方にどう使ってもらうかが大事だと思っています。便利な世の中になり、だしを取る機会が減ってきています。親がだしを取らずに料理をしていると、その子どももだしを取らない。でも、『だしの学校』で体験してもらうと『こんなに簡単なんだ』と知ってもらえるんです」。
産官学でだしを使った商品を新たに開発。だしの可能性を静岡から世界へ広げる。
産官学での商品開発として削り節を使ったカレーの商品化に成功しています。
静岡市清水区にある「エスパルスドリームプラザ」内の飲食店「はとばキッチン」、東海大学、静岡県工業技術研究所、「西尾商店」と2年かけ共同開発した鰹節濃縮だしエキスを使い、「清水クラフトカリー」を開発。このカレーに、静岡市清水区にある地域活性に協力的な飲食店「Bon Masuda(ボンマスダ)」「ワイン食堂SHANTI(シャンティ)」「美味しいお蕎麦・地酒・地肴 ふるさと」「麺屋ARIGA(アリガ)」の4店舗がそれぞれ手を加えた、4種のアレンジカレーも商品化されました。この商品は、2023年に静岡県の農林水産物の魅力を活かした新しい加工品「ふじのくに新商品セレクション」の金賞を受賞しました。
ほかにも産官学の共同開発としてだしを使ったカレーパンやアイスクリームなども生まれています。
インバウンド需要が高まる最近では、日本文化に触れる試みとして、インバウンドのツアーに工場見学と「だしの学校」を組み込んだ企画が持ち込まれているとのこと。また、台湾など、海外の日本食レストランで「西尾商店」の削り節を使ったフェア等の企画もあるそう。
「西尾商店」の削り節の味を堪能するおいしい食べ方。
最後に「西尾商店」の削り節のおいしい食べ方をご紹介。
一番は、おにぎりやご飯にかけて、そのままの風味を楽しむこと。
また、お椀に味噌とワカメを入れ、削り節をのせてお湯をかければ、即席味噌汁ができます。
他には、ジェノベーゼのパスタに、削り節をかけるのもおすすめ。「西尾商店」ならではのふわふわの削り節を堪能できます。
ふわっとだしが香り、時間がないときでも簡単にできるので、ぜひ試してみてください。
ふじのくにSDGs認証制度について
食と農が連携したSDGs達成の取組拡大を推進するため、「生産者」と「飲食店」のSDGs達成に向けた取組を「見える化」する認証制度です。
※各店舗の取組内容に応じて、マーク内の星の数が変わります。詳細は各店舗の情報を御確認ください。
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