静岡の食文化を知る

静岡ならでは！の食材を使った、驚きのメニューを提供する名店をご紹介するシリーズ。

今回は静岡県御前崎市にある「手づくり洋菓子の店 merikenko（メリケンコ）」が使用している食材をご紹介します。




「merikenko（メリケンコ）」では、静岡県内で採れた地粉（じごな）を使っているといいます。地粉とは、地元で収穫された穀物を製粉したもののこと。通常、お菓子づくりでは薄力粉を使用することが多いなか、県産のものは中力粉に近く、少し粘り気のあるのが特徴だといいます。

店名の「メリケンコ」とは「小麦粉」の意味があり、それだけ小麦粉にこだわりがあるそう。ものは静岡県内で採れた。「merikenko（メリケンコ）」ではその特性をうまく扱いながら、モチモチとした素朴でほっとする味に仕上げています。




またプリンなどで使われる卵は、すべて菊川市にある「ホソヤ養鶏場」の「静岡産（う）まれ」という｢しずおか食セレクション頂｣認定ブランドの卵を使用しています。飼料にお茶とマリーゴールドを混ぜているそうで、臭みの少ないのが特徴。マリーゴールドの花弁の鮮やかなオレンジ色が、黄身の色にもあらわれるといいます。


そのほか、人気のいちごのタルトには「紅ほっぺ」や「かおり野」、そして「あまみつ」など、そのときどきのベストないちごが使用されます。「あまみつ」とは、掛川市にある「苺屋川口」の川口さんのオリジナル品種。真っ赤な色と強い甘みが特徴で、都内の有名フルーツ店に卸していたことがあるほど。

甘みなどの品質に徹底的にこだわるため、出荷できるタイミングもいちごの出来栄え次第。「merikenko（メリケンコ）」のオーナー古賀有希子さんは、川口さんを直接訪問していることから、最高の瞬間に仕入れられるようになったといいます。


古賀さんは、もともと静岡県御前崎市出身。ケーキや焼き菓子といったスイーツが好きで、県外のお菓子店に勤務していましたが、地元を離れてから、その魅力を再発見したといいます。

「お菓子づくりに携わってみて改めて、静岡県にはすばらしい食材が豊富にあることに気付かされました。しかも、それが新鮮な状態で手に入れられるのも大きな魅力。収穫時期ひとつとっても、いちばんおいしいタイミングで使えます。これはフルーツタルトなど、食材を生のまま使用するお菓子屋にとっては、とても大切なことだと思っています」。

「merikenko（メリケンコ）」は、どこか懐かしくて、味わうたび、新たな静岡のおいしさに出会える街のお菓子屋さん。ぜひ訪れてみてくださいね。

■店舗情報
手づくり洋菓子の店 merikenko（メリケンコ）
住所：静岡県御前崎市佐倉4760-1
電話番号：0537-28-9767

HP：https://merikenko.com/
Instagram：https://www.instagram.com/kgykkmerikenko/
Facebook：https://www.facebook.com/merikenko/