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川根本町の柚子を県内外の人にPR。柚子を使った新しい魅力も発信中【folk knot cafe STIR（フォークノットカフェスター）】

公開日：2023.03.31

菓子・スイーツ

特集

静岡ならでは！の食材を使った、驚きのメニューを提供する名店をご紹介するシリーズ。

今回は、川根本町に移住し、町の魅力と地域活性を伝えることを目的に、川根本町の町と一緒に企画されたカフェをご紹介します。

大井川鐵道千頭駅の目の前にある「folk knot cafe STIR（フォークノットカフェスター）」。SL目当てに多くの観光客が訪れる立地であることから、鉄道の待ち時間に訪れるお客さんも多いカフェです。お店を営むのは川根本町に移住してきた大渕あゆみさんと菅野光さんにお話をうかがいました。

川根本町は、東海地方でもトップクラスの生産量を誇るゆずの産地でもあります。川根本町のゆずは、一般的なゆずに比べて、皮が厚めなのが特徴。標高200〜600mという高地ならではの寒暖差や、日照時間などの柚子の栽培に適した自然環境が、品質の高いゆずを作るのではと言われています。

「folk knot cafe STIR（フォークノットカフェスター）」は、そんな川根本町のゆず活用し、町の魅力を伝えつつ、おいしいお菓子や料理に活用することを提案しています。

川根本町にある「folk knot cafe STIR（フォークノットカフェスター）」や「KAWANE SENSE（カワネセンス）」などの企業・店舗では、この川根本町の柚子を活用し、さまざまな商品を開発しています。「ゆずポン酢」「川根本町産ゆず粉」「エッセンシャルオイル」「黄色いゆず胡椒」「冷やし柚子甘酒」「KAWANE YUZU飴」など。また、県内のクラフトビール会社と連携し、ゆずのクラフトビールも登場しています。

「folk knot cafe STIR（フォークノットカフェスター）」では、ゆずの果汁を絞った後の柚子の皮を使って商品開発。皮をオーブンで焼いてドライにしたり、シロップにしたりすることで、お菓子やドリンクに転用。

「ゆずソーダ」といったドリンクをはじめ、「ゆずジンジャーグラノーラ」「ゆずのブランデーケーキ」「ゆずのクッキー」などの焼き菓子に活用しています。ちなみに「ゆずソーダ」は、「果皮が食べ応えがある」とても評判がよく、シロップを買いたいというお客さんからの声も多いそう。カフェは２人で営業しているため、人手の問題からゆずのシロップを商品として売り出すことはできないそうですが、いつか実現できればとのことでした。

そのほかにも、「folk knot cafe STIR（フォークノットカフェスター）」では、川根本町の自然栽培の多種多品目で野菜をつくる農家「日々の野菜 hajimari yuu」と提携。農薬を使わず、自然の力で野菜を栽培しているだけに虫に食べられてしまうことも多いそう。

生産量も安定しないため、商品として販売しにくい余剰野菜や、間引きの野菜、皮が硬くなってしまったもの、虫食いがある野菜などを買い取り、カフェでの食事メニューに利用しています。四角豆、ヤーコンなど、珍しい野菜も多く、見た目などからお客さんにも喜ばれるそうです。

また、川根本町のイノシシやシカといったジビエを使った料理も人気。シカ肉のローストや、ボアシチュー（イノシシ肉のシチュー。出店等のときのみの限定メニュー）はカフェでは人気のメニュー。ちなみに、現在メニュー開発中のイノシシのロースト。ジビエは獲れる量が少ないため、限定メニューに登場するかもしれません。

ジビエは地元の猟師さんである殿岡邦吉さんが届けてくれるそうです。加工までのスピード感をとても大事にしている猟師さんで、生臭くなる前にスピーディーに血抜き。筋膜まできれいに処理することで、一般家庭でも使いやすいように下処理をしています。そんな殿岡さんのお肉は、本当においしく、生臭さがありません。鹿肉のローストは、牛肉のローストに決して劣らないおいしさ。カフェで人気があるのもうなづけます。

殿岡さんの猟師の腕に惹かれ、最近では20代の女性の猟師見習いが３人も弟子入りしたそう。今後の川根本町のジビエに期待が高まります。

そして、川根本町にも多くのお茶屋さんがあることから、「folk knot cafe STIR（フォークノットカフェスター）」では、さまざまなお茶屋さんのお茶の飲み比べができるようになっています。緑茶以外にも紅茶もあり、お冷やの代わりにお茶２種が自由に飲めるようになっています。カフェで飲んだことがきっかけで、お茶屋さんへの来店も増えているとのこと。カフェでも一部の販売していますが、もっとたくさん買いたいと訪れるそうです。

「folk knot cafe STIR（フォークノットカフェスター）」は、川根本町で多方面から川根本町の魅力発信を行なっています。多くのメニューにゆずを採り入れてしていることから、お客さんからゆずについて聞かれることも多く、その際には「川根本町はゆずの産地なんですよ」と話しながら、町の魅力を伝えているとのこと。また、全国で開催されるイベントにも積極的に出店し、川根本町のゆずを使ったお店の商品を販売する以外にも、川根本町の野菜や、そのほかの生産物を持っていって一緒に販売しています。