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【平成30年度 仕事人受賞者のご紹介】鈴木 隆史さん
「大好きな祖父母が愛した伊豆を食で盛り上げたいというのが根本の思い。伊豆の食材にこだわり、その良さをアピールしていきたい」。25歳で脱サラし、料理人に転身した鈴木隆史さん。2017年に修善寺に開店したのは、炭火焼きが自慢のカジュアルビストロだ。豊富な伊豆食材の中でも特に力を入れるのが、シカとイノシシ。「どちらも、きちんと処理してきちんと調理すれば、本当においしい素材です」。シカとイノシシの肉は鉄分が多く酸化しやすいため、仕入れたらすぐ真空状態にし、10日以上熟成するのがポイント。アミノ酸が増した肉を炭火でゆっくり丁寧に焼き上げた一皿は、全く臭みがなく、程よい弾力で噛むほどに旨みがあふれ出る。「目標は、伊豆を『美食の街』にすること。おいしい料理を食べるために伊豆に人が集まる。そのきっかけになる店にしたい」と語る仕事人は、熱い心で邁進し続ける。静岡食材を使った人気メニュー富士山サーモンのマリネ 900円、伊豆鹿肉の炭火焼 2000円、伊豆猪肉の炭火焼 2700円、伊豆鹿肉のパテ 900円この店で使っている静岡食材ワサビ、しいたけ、西洋わさび、姫みつば、フキノトウ、わさび菜、セロリ、伊豆鹿、イノシシ、伊豆牛など(伊豆市)、金目鯛、ヒラメほか地魚(沼津港)、富士山サーモン(富士宮市)

仕事人
鈴木 隆史
Bistro いずの蔵
駿東郡清水町出身。祖父母が住んでいた伊豆市には、幼少時からよく遊びに訪れ、その環境をこよなく愛す。料理人への夢はありながら、大学では建築を学びゼネコンに就職。しかし、より大きなやりがいを求め、25歳で周囲の反対を押し切り料理の道へ。一年間専門学校で学んだ後、東京の複数のフランス料理店で約10年修業。2017年に念願の伊豆市修善寺で、「リーズナブルでボリュームたっぷりのおいしいフレンチ」をコンセプトにした「Bistro いずの蔵」をオープンした。「料理は心。誠実に、お客様を幸せにできるよう心がけて調理しています」。
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「富士山サーモンの柑橘マリネ」(900円)。「クセのなさと味わいの深さは、海外産のサーモンより秀でているくらい。静岡県が誇っていい食材です」と鈴木さんも太鼓判を押す富士山サーモンは、数種類のハーブと柑橘果物でマリネすることで、しっとりと下の上でとろけていく。

コンテナを使った山小屋風の造りが親しみやすい店は、中に入ると趣あるカウンターの先に、明るくゆったりとしたテーブル席が広がる。料理に合う多国籍なワインのほか、日本酒も豊富に揃う。