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【平成30年度 仕事人受賞者のご紹介】鈴木 利幸さん
静岡食材の天ぷらをおまかせで味わい、最後は二八蕎麦で締めくくるのが「日本橋 蕎ノ字」のスタイル。鈴木さんが静岡食材を扱うようになって約20年。東京に移転してからは、蕎麦粉や調味料にいたるまでほぼ静岡県産にこだわっている。鮮度が命の魚介類は、地元の鮮魚店を営む幼馴染みが焼津や御前崎などから確かなネタを送ってくれる。「ただの静岡県産とは違います。僕と同じ熱量を持つ農家さんたちが作る食材を使うのが、うちのポリシーです」島田市時代には暇さえあれば生産者を訪ね、見初めた相手を説得して仕入れ先を決めていった。「質の高い静岡食材を、小さい頃から食べ親しんだ僕が調理する。そうやって静岡食材のおいしさを東京で広めていきたいんです」2018年12月、鈴木さんは「ミシュランガイド東京2019」に選ばれた喜びをブログでこう綴っている。「自分たちを育んだ故郷静岡の食材を評価してくれたことが一番嬉しいです!」腕に磨きをかけるために東京へ出て3年目、尊敬する祖父と父の名に恥じぬよう、鈴木さんはさらなる高みを目指す。静岡食材を使った人気メニュー昼の部おまかせ 7900円、10900円(税サ別)、夜の部おまかせ 10900円(税サ別)この店で使っている静岡食材鹿肉、車えび、きす、カキ、穴子、桜えび、静岡の人参、ふきのとう、竹の子、玉取茸、舞阪海苔、レモンなど

仕事人
鈴木 利幸
日本橋 蕎ノ字
島田市出身。実家は祖父の代から蕎麦店を営んでおり、高校卒業後日本料理店などを経て、30歳で天ぷらと蕎麦の専門店「蕎ノ字」を地元に開業。「休日はよく都内の天ぷら専門店を食べ歩いていました。一流と呼ばれる職人さんの技を見るにつけ、自分の腕を磨くには東京でやるしかないと思うようになったんです」と、2016年に東京は日本橋に移転。その味は食通の間でたちまち評判となり「ミシュランガイド東京2019」おいて、一つ星を獲得した。
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現在は茶で有名な川根にある「上中農場」から仕入れる蕎麦粉のみを使用した二八蕎麦をコースの締めに。

清潔感のある白木のカウンターにわずか9席。店は完全予約制。食材と同様に、鈴木さんは食器類にいたるまで作り手の思いを大切にしている店内だ。