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【令和2年度 仕事人受賞者のご紹介】齊藤 祐輔さん
1908年創業、百余年の伝統を受け継ぐ京都の老舗「岡崎つる家」は、由緒ある庭園、数寄屋造りの建築、そして完全予約制の和の迎賓館として知られる名店中の名店だ。その格調高さともてなしの精神を引き継ぎつつ、伝統ある料亭の味を静岡で気軽に愉しめる日本料理店が「ホテルアソシア静岡」にある「京都つる家」だ。提供する料理は京会席。本店との兼ね合いもあるため、静岡食材の色を濃く出すことはなかなか難しいが、同ホテルでは静岡食材の活用を進めており、齊藤さんは様々な模索を行なっている。言い換えれば「静岡食材×京会席」が齊藤さんのテーマだ。「今後はもっと静岡食材について深く知り、生産者と密接に関わりたいと考えています。既存の枠にとらわれず、静岡県産の猪肉を使って何かできないかと検討中ですが、当ホテルには、ほかにも仕事人に認定された料理人がいらっしゃるので、今後は横のつながりをつくり、新しい取り組みを模索していきたい」と齊藤さん。つまり、齊藤さんにとって今回の受賞は一つのステップ。伝統と技術をわきまえた一流の仕事人が、今後どのように新しい料理の地平を拓いていくのか、その一挙手一投足に注目が集まっている。静岡食材を使った人気メニューレディース会席 はんなり3200円(平日限定ランチ)鰻錦御膳 ランチ3600円、ディナー4600円天ぷら会席 ランチ4000円、ディナー6000円この店で使っている静岡食材サワラ・メイゴ・しらす(駿河湾)、富士山サーモン(富士宮)、静岡そだち(静岡)、アメーラトマト(静岡県)、海老芋(磐田)、折戸なす(清水)、あさはた蓮根(静岡)、うなぎ(浜名湖)、ワサビ(静岡県)、紅ほっぺ(静岡市)

仕事人
齊藤 祐輔
ホテルアソシア静岡 日本料理 京都つる家
静岡市出身。専門学校で調理師免許を取得後、京都の老舗料亭「岡崎つる家」で一から修行を積む。その後、大阪、名古屋の店舗で腕を磨き、2018年9月に「ホテルアソシア静岡」での静岡初出店にともない、料理長に就任。故郷・静岡で、京都の技を駆使した静岡人の心に響く料理を提供する。料理を提供するだけでは伝えきれない、料理や食材の思いを伝える場をつくりたいと、2021年から2カ月に1度のペースで料理教室をスタート。
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季節の八寸。写真は富士山サーモンの照り焼きや、静岡県産の名ごと富士山サーモンの卵(レッドキャビア)、静岡県産桜えびの真薯、アメーラトマトの煮凝り、あさはた蓮根を使った蝶蓮根、浜名湖産うなぎを使用した棒鮨、静岡県産のしらす干し。8500円以上のディナーコース料理にて提供。

京都の老舗料亭が静岡に出店した店は、気軽に楽しめる京会席をテーマに掲げている。接待や祝席などに利用できる個室も完備。