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令和4年度ふじのくにマエストロシェフ称号受賞者のご紹介「笹俣 江梨子さん」
メディシェフという日本医食促進協会が認定するライセンスがある。医療と栄養の知識を駆使して「美味しい健康食」を開発・提供する。すでに資格を取得済みの笹俣江梨子さんは2022年、最高資格「メディシェフプロ」の第1号に輝いた。その代表作に「富士山スマートコース」がある。イタリア各地の郷土料理をベースに地元の食材にこだわったフルコースだ。エネルギーは全体で585.1kcal。一般的なコース料理が1,500kcal前後だから3分の1強に抑えた。その上、栄養バランスに優れ、塩分は2.5gに過ぎない。特筆すべきは「美味しい」とロザートファンを唸らせていることである。さらに同年、厚労省基準による認証制度Smart Mealで最高賞の三ツ星を獲得した。こちらも細腕で掴み取った快挙である。
健康をテーマとした地域貢献活動を自らのライフワークと位置づけ、精力的に取り組んでいることも見逃せない。糖尿病の主治医と患者さんたちを招いて「ヘルシーメニュー食事会」を定期的に開催し、「美味しい健康食」で励ます試みを続けている。また、一般のお客様を対象に「生産者の思いを伝える料理教室」を年に数回催しており、身近な食育に役立ててもらおうと、その模様をYou Tubeにアップしている。
店を切り盛りする傍ら、こうした活動に打ち込む理由は「何をやるにも健康でなくては」と気づいたからにほかならない。健康で働き続けたいという自分の思いをお客様一人ひとりに重ね合わせたとき、「美味」と「健康」が一致する食づくりこそ自分の使命ではないかと確信した。出身は秋田県。三島という見ず知らずの地で「地域の方々に応援してもらえる存在でありたい」と笹俣さん。「少しでも皆さんのお役に立てるよう無我夢中です」。
静岡食材を使った人気メニュー
地元の元気なお野菜のバーニャカウダ、あしたか牛赤身粗挽き肉をじっくり煮込んだミートソース、富士の鶏と長谷川さんのキノコのトマト煮込み、伊豆潮かつおのカルボナーラなど
この店で使っている静岡食材
小松菜、人参、ブロッコリーなど(三島市・杉正農園)、シメジ、プルーロット、ヒラタケ(三島市・長谷川園)、石塚麦豚(沼津市・麦豚工房石塚)、富士の鶏(富士宮市・青木養鶏)、富士山サーモン(函南町・柿島養鱒)、あしたか牛(長泉町)、潮かつお(西伊豆町・カネサ鰹節商店)、ところてん(清水町・栗原商店)、ミネラルトマト(三島市・廣瀬農園)など

仕事人
笹俣 江梨子
とびきりワイン&マンマのイタリアン ロザート
秋田県出身。1997年からパン・ケーキ・料理教室を主宰。その後ホテルやレストランで研鑽を重ねてプロを目指す。2009年「クチーナクオーレ」を三島市内にオープン。2013年現地に移転し、店名を「ロザート」に改めた。イタリアの郷土料理とワインのマリアージュが楽しめる温かい店づくりを心がけている。製菓衛生師免許、ル・コルドン・ブルーのディプロム取得。東京電力専任講師も6年間務めた。2018年「スローフード富士山」の立ち上げメンバーとして参加。2020年美味しい健康食をつくる食の専門家資格「メディシェフ」を取得。2022年「メディシェフプロ」を取得。2018〜2022年まで5年連続で「The 仕事人 of the year」、2022年ふじのくにマエストロシェフとして表彰される。
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富士山スマートコース

笹俣さん調理の様子

三島の新ご当地グルメ「みしまバーニャ」

生産者との交流(三島市 廣瀨農園)