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The 仕事人 of the year 2022 受賞者のご紹介「瀧本浩明さん」
地元を活性化するため、2014年に開業した「川根温泉ホテル」は、島田市が所有し、大井川鐵道が指定管理者になっている。SLと温泉が楽しめるということもあり、関東圏を中心に中京圏等からも観光客が訪れる。瀧本さんが料理長を務めるレストランでは、川根地方を中心とした静岡県産の食材をふんだんに使用。フレンチの技術をベースに、和食・洋食・中華、そしてスイーツと多種多様な調理法を駆使し、既存の枠に捉われない創作料理をバイキングや宴会料理で提供している。川根紅茶のパンナコッタ、川根本町の柚子を使用したクリームソース、川根や藤枝で獲れるイノシシを使ったボタン鍋、お茶の耕作放棄地をさつまいも畑に転用してつくり始めた紅はるかを使ったムースやデザートスープなどは、お客さまからも高評価を得ているメニューだ。
瀧本さんは、2020年に仕事人を受賞したのをきっかけに、地元の観光協会から依頼を受け、モニターツアー等への協力も惜しまない。たとえば、お茶をテーマにしたモニターツアーを実施した際には、川根温泉ホテルに宿泊してもらい、島田市伊太産の梅干しと、川根温泉を煮詰めてつくった「川根ごえん」という塩を使ったおにぎりをはじめ、静岡茶で臭みをとった焼津産シメサバ、川根町の「大井川電機製作所きのこ部生産」のきのこを使った炊き込みご飯、島田市川根町にある「マルイエしょうゆ川根本家」の醤油を使ったあんかけ豆腐など、地元素材を使ったお弁当を企画。ほかにも、旅行会社からの依頼を受け、大井川領域の食材を使った会席コースも考案している。
「仕事人の受賞をきっかけに、観光関係のツアーの依頼が増え、仕事の幅が広がりました。静岡は水が豊かでお茶もおいしい土地。川根のエリアは、山があり、日当たりも少し悪くなるので、その分、お茶や野菜の成長がゆっくり。味が凝縮された農産物が育ちます。今後は旅行会社、鉄道各社、行政とも連携をとりながら、大井川領域の食材の魅力を伝える仕事をしていければと思っています」と今後の抱負を語ってくれた。
静岡食材を使った人気メニュー
朝食バイキング大人2,200円
ランチバイキング2,200円
夕食バイキング3,300円
この店で使っている静岡食材
マグロ(焼津)、ヤマメ(川根)、イノシシ(川根、藤枝)、梅干し・梅酢(川根)、お茶(川根)、自然薯(川根)、ほほほ(川根)、サツマモ(浜松)、柑橘類(川根)、季節野菜(静岡県)

仕事人
瀧本 浩明
大井川鐵道 川根温泉ホテル
1984年、島田市川根町生まれ。武蔵野調理師専門学校で学び、調理師免許を取得し、「オークラアクトシティホテル浜松」へ就職。婚礼、宴会等の洋食部門に2年、フレンチレストランに4年、バイキング部門に4年間勤務し、部門責任者を担当。和食、洋食、中華、スイーツと様々なジャンルの料理を経験する。2014年、故郷の川根町に「大井川鐵道 川根温泉ホテル」がオープンすると聞き、地元を盛り上げたいという一念でオープニングスタッフとして転職。2016年、同ホテルの料理長に就任。2020年・2022年にThe 仕事人 of the Yearを受賞。
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地元食材をふんだんに採り入れたバイキング①

地元食材をふんだんに採り入れたバイキング②

店舗からの景色(大井川鐵道)