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【平成28年度 仕事人受賞者のご紹介】市川 岩生さん

求められる料理を提供する。一見シンプルで容易にも思えるが、実際のハードルはかなり高い。客のニーズはフグのような高級料理から庶民的な焼き鳥まで多様だからだ。しかし「岩生」の店主・市川岩生さんはそんな難題を豊富な経験と知識で軽々とクリアする。「伝統的な板前料理は日本の優れた食文化の1つですが、それを後世にも伝えるにはニーズが不可欠です。だから私は高級食材も身近なものとして扱い、求められる料理を提供するようにしています」と市川さん。その言葉通り「岩生」のメニューには庶民的な酒肴に混じってフグ、スッポン、ウナギなどの素材名が並ぶ。料理は150種以上、価格もリーズナブルだ。食材は静岡県産を積極的に用い、生産者とのコミュニケーションも重視。人の縁を大切にする姿勢は顧客にも向けられ、店内の雰囲気は和やかで温かい。静岡市にある姉妹店「吽治(うんじ)」では季節感があふれる本格懐石料理も味わえる。

静岡食材を使った人気メニュー
桜えびかき揚げ 800円
背黒いわし梅天 700円
うなぎ唐揚げ 1000円
しらすと桜えびの蒸籠めし 800円

この店で使っている静岡食材
シラス(静岡)、サクラエビ(静岡)、うなぎ(吉田)、葉ショウガ(静岡)、ナマコ(焼津)、カキ(浜松)、タチウオ(静岡)、スッポン(静岡)、トマト(藤枝)など

仕事人

市川 岩生

岩生(いわお)

1975(昭和50)年、静岡市(旧清水市)生まれ。高校卒業後、富士市の日本料理店「あやめ」などで修業し、本格的な板前料理を習得。その後、母親が営む居酒屋で経営を学び、30歳の時に「岩生」開業。フグ、スッポン、ウナギなどの高級食材を確かな技術とともに身近な価格で提供するスタイルを築く。正統な板前料理の伝道者であり、地産地消を推進する創作料理の先駆者でもある。

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カツオ、シラス、サクラエビの造り(手前)と「せいろめし」。冷めても硬くならない「せいろめし」は全6種類あり、この店の人気メニューとなっている。

店内にはカウンター、テーブル、座敷が効果的に配置され、居心地はとても良い。活気のある雰囲気も魅力の1つ。

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