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【平成29年度 仕事人受賞者のご紹介】大森 利昭さん

「東京・神奈川での修業時代もサクラエビやシラスは静岡産を使っていましたが、実際に静岡がこんなに食材が豊富だとは知らなかった」と大森利昭さんはカラリと笑う。現在板長を務めるKKRホテル熱海は公共の宿。規模的に全食材を県産で賄うのは難しいが、「地域還元の意味でも、なるべく地物を使い、仕入れも地元業者がメイン」という。「おいしいかマズイかは、食材の下ごしらえや庖丁を入れる角度の違いひとつで決まってくる」。常に「どうしたらおいしく食べてもらえるか」を追求する大森さんの仕事は、とても真摯で丁寧。例えば、手に入ればアメーラを使うという「フルーツトマトのサラダ」は、箸で切りやすいよう湯むきしたトマトに隠し包丁を加え、形を揃えた具材の口当たりと味のハーモニーが心地良い。「料理に完璧はない。まだ日々勉強です」と語る仕事人は、謙虚に精進し続ける。静岡食材を使った人気メニュー静岡県産3種肉陶板焼きコース(宿泊者提供の夕食プラン)しずおか和牛の陶板焼き 3500円朝霧ヨーグル豚の陶板焼き 1100円この店で使っている静岡食材しずおか和牛、朝霧ヨーグル豚、ふじのくにポーク、ふじのくにいきいき鶏、魚介類(サザエ・アジほか)、野菜類

仕事人

大森 利昭

KKRホテル熱海

栃木県出身。横浜の「青柿」をはじめ、「白浜」「みずたに」「慶屋」など東京・神奈川の日本料理屋で修業。「全く料理経験がない無知の状態で入ったので、最初は食材辞典などで常に勉強していました」と笑う。「町田茶寮」「青柳(渋谷店)」「釣客余話」で料理長を務めたのち、2014年10月に「KKRホテル熱海」の和食料理長に着任、現在に至る。「失敗やお客様の指摘はすぐ直す努力をし、悪かった点は人一倍考える」という素直で真摯な心構えと向上心から生まれる料理は、美しく繊細でありながら、時には西洋・中華の要素も取り入れ、遊び心も秘めている。

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「フルーツトマトのサラダ」(奥)と「桜海老のコロッケ」。駿河湾名物の桜海老を衣にしたコロッケは、香ばしくチリソースと好相性。

相模湾一望のホテルは国家公務員共済組合連合会の施設だが、一般客も利用可能。2018年は創業20周年イベントを開催予定。

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